梅の加工品とその歴史|一般財団法人梅研究会
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梅の加工品とその歴史
梅干し・梅漬け梅酢梅酒梅肉エキス鳥梅(ウバイ)梅干し・梅漬け
梅を漬け込んだものを梅漬け、それを干したものを梅干しと呼びます。現在、日本農林規格(JAS)において、梅干しおよび梅漬けの種類は、以下のように定義されています。
梅漬け
農産物塩漬け類のうち、梅の果実を漬けたもの又はこれを梅酢もしくは梅酢に塩水を加えたものに漬けたもの(しその葉で巻いたものを含む。)をいう。
梅干し
梅漬けを干したものをいう。
調味梅漬け
梅漬けを砂糖類、食酢、梅酢、香辛料等又はこれらに削りぶし等を加えたものに漬けたもの(しその葉で巻いたものを含む。)をいう。
調味梅干し
梅干しを砂糖類、食酢、梅酢、香辛料等若しくはこれらに削りぶし等を加えたものに漬けたもの又は調味梅漬けを干したもの(しその葉で巻いたものを含む。)をいう。
従来の梅干しは、塩分濃度が高く、pHも低いため、常温保存をしていても微生物による腐敗が起こりにくい伝統的な保存食なのですが、調味梅干しでは、減塩されたものも多く、保存性に懸念があるため、冷蔵庫での保存が推奨されています。
西暦984年に書かれた日本最古の医学書である「医心方」に、梅干しが薬として使用されていたことが示されています。一方、紫蘇で色付けした梅干しが登場するのは江戸時代に入ってからで、「本朝食鑑」(平野必大、1697)や「農業全書」(宮崎安貞、1697)にその作り方が記載されています。
梅研究会では、寄贈いただいた古い梅干しを保存しております。最も古いものは、戦国時代の天正4年(1576)製で、なんと、信長が活躍した時代の梅干しなのです。
梅酢
梅干しを作るときに、自然にしみ出してくる液体です。通常、18~20%程度の塩分と、5%前後のクエン酸が含まれています。また、梅果実中のポリフェノールなどの成分の移行も報告されています。
また、梅を砂糖に漬け込んで得た液や、梅を漬け込んだ酢を梅酢と呼んでいるケースもあります。
梅酒
梅の果実を砂糖とスピリッツなどのアルコール度数の高いお酒に漬け込んで、エキスを抽出したリキュールの一種です。
古くは1697年に書かれた「本朝食鑑」に古酒と白砂糖で梅を漬けたという記載があり、これが梅酒の原型と考えられています。その後、梅の栽培が広まるにつれて梅酒づくりも梅の保存、加工法の一手段として普及してゆき、1962年の酒税法の改正により、家庭での梅酒づくりが公認されたことがきっかけで、一般家庭に広く普及したと言われています。
家庭で梅酒などの果実酒を作る場合、漬け込むアルコールの度数は20度以上とするなどの条件がありますので、漬け込むお酒を選ぶときには注意が必要です。
梅肉エキス
梅をすりおろして得た絞り汁を長時間煮詰めて濃縮したもの。青梅1㎏からおよそ20gしか作れない、貴重なエキスです。果汁のみから作られるので、塩分をほとんど含みません。エキスが黒褐色をしているのは、梅の果汁に含まれる糖とアミノ酸が加熱により結びつくことで起きる、メイラード反応に因るものです。この加熱工程によって、梅肉エキス特有の「ムメフラール」などの成分が生じます。
梅肉エキスは日本独特のもので、その起源は江戸時代末、文化14年(1817)、衣笠順庵の医学書「諸国古伝秘方」に記載された「傷寒には青梅を沢山にすり、しぼり汁を天日にほし、かきたて、練り薬のごときにする」にあると考えられます。民間伝承薬として、健康食品として、今日まで長く親しまれてきました。
商業生産されている梅肉エキスについては、伝統的に家庭で作られてきた梅肉エキスの製法を踏襲して作られたものを「古式梅肉エキス」、梅果汁や塩分を取り除いた梅酢を使用して作られたものを「新式梅肉エキス」と呼び分けることもあります。
烏 梅(ウバイ)
青梅を藁火か木の根の煙で燻蒸し、天日乾燥させたもの。その名の通り、出来上がりの見た目は烏のように真っ黒です。
梅加工品の中ではおそらく最も歴史が古く、6世紀に中国の賈思勰がまとめた、現存する最古の農業技術書である「斉民要術」に既に記述がみられます。中国最古の薬物書とされる「神農本草経」(漢時代、著者不明)においても薬用としての梅(梅実、烏梅、白梅)の記載があり、中品(養生を主とし、病を防ぎ体力を補うから、毒の有無を知り適宜に配合して用いるべき。人に相当するものである)に位置付けられています。
参考文献松本紘斉(1998). 松本紘斉のよく効く梅百科. 財団法人家の光協会
尾崎嘉彦(2008). 身近な野菜・果物~その起源から生産・消費まで(6)ウメ梅の加工と機能性研究. 日本食品保蔵科学会誌, 34(5), 283-290
梅村甚太郎編(1915). 民間薬用植物誌.P.65 三益社
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